日時 :2026年11月22日(日)13:00 開始予定(開場時間:12:30)
会場 : 大阪公立大学 I-siteなんば(大阪市浪速区敷津東2-1-41)
・注意事項:会場は飲食禁止(ただし、蓋つきの飲み物はOK)
参加費 :無料(定員200名に達した場合には,開催日前に申し込みを終了する場合があります。)
対象 :主として高校生等や一般の方
※年齢制限はありません。奮ってご参加ください。
申込 :下記の「お申込みフォーム」からお申込みください。
参加ご希望の方は必ず事前申し込みを行ってください。
主催 :日本物理学会大阪支部
後援 :日本物理教育学会近畿支部、大阪市教育委員会、大阪府教育委員会、兵庫県教育委員会、和歌山県教育委員会
お申込みフォーム

参加お申し込みをされた方へ:参加証の送付や確認のご連絡をすることはございません。当日、直接受付にお越しください。

-->

趣旨

2026年は、シュレーディンガーが量子の世界をあらわす方程式を生み出してから100年の節目です。「生きていると同時に死んでいる猫」という有名な思考実験は、量子の世界の不思議さを象徴的に表しています。あれから100年、"猫"はどうなったのでしょうか?本シンポジウムでは、この方程式(波動力学)が生まれるまでの300年におよぶ科学者たちの物語、重ね合わせ状態や量子コンピュータへとつながる猫の「その後」、そして光の力でナノ粒子の量子力学的な個性を選び分ける最先端の挑戦を、3名の講師が語ります。100年前の謎が、いまどんな未来技術につながろうとしているのか。物理を学び始めた高校生にも、その驚きと面白さが伝わるひとときになれば幸いです。

プログラム

開会挨拶
13:00-13:05 伏屋 雄紀(日本物理学会大阪支部長)
講演
13:05-14:05 力学はいかにして「波」になったのか――光学と力学の三〇〇年 伊藤 憲二 先生 京都大学大学院人文学研究科 教授
100年前の1926年、シュレーディンガーは、ハイゼンベルクらの行列力学とは別の道から波動力学を打ち立てました。その源流には、フェルマーの「最短時間の原理」に始まり、光の経路と物体の軌道を同じ形の数学で捉えようとする、三世紀におよぶ光学と力学の対話がありました。モーペルチュイ、ハミルトン、アインシュタイン、ド・ブロイらの思考をたどり、量子力学の誕生に至る歴史的展開を描きます。
京都大学科学史を専門とし、とくに20世紀日本の物理学史、量子力学史、科学と外交、学術雑誌の歴史、知識のグローバル・ヒストリーを研究している。ハーバード大学で科学史のPh.D.を取得。著書に、仁科芳雄を中心に日本の現代物理学の形成を描いた『励起――仁科芳雄と日本の現代物理学』(みすず書房、2023年)があり、同書で2025年日本科学史学会学術賞を受賞。
14:15-15:15 シュレーディンガーの猫、昔と今 谷村 省吾 先生 名古屋大学大学院情報学研究科複雑系科学専攻 教授
今年2026年は物理学者シュレーディンガーが量子力学の基本方程式を発見してから100周年にあたります。シュレーディンガーは、1935年に「猫が生きているか死んでいるか半々の重ね合わせ波動関数」という思考実験を考案して、量子力学の奇妙さを指摘しました。そのような「半々の重ね合わせ状態」は、実際の猫では無理ですが、さまざまなもので作られています。また、シュレーディンガーの猫の思考実験は、量子コンピュータの基本的なアイデアにもなっています。そんなシュレーディンガーの猫の「その後の歩み」を紹介したいと思います。
名古屋市生まれ。1995年、名古屋大学大学院理学研究科物理学専攻修了、博士学位取得。大阪市立大学准教授、京都大学准教授などを経て、2011年から名古屋大学教授。専門は理論物理、量子力学。物理学の基礎的な問題に興味があり、量子力学に従うミクロ世界と古典力学に従うマクロ世界とがどのようつながっているのか解明したいと思っています。著書に「トポロジー・圏論・微分幾何」、「幾何学から物理学へ」、「量子力学10講」など。
15:25-16:25 光で選び取る量子力学的個性 石原 一 先生 立命館大学総合科学技術研究機構 教授
近年、数ナノメートル程度(1ナノメートルは10億分の1メートル)のごく小さな粒子が、量子情報、体内バイオセンサーなどの未来技術を実現するための材料として注目されています。「量子力学の世界では電子は粒子でもあり、波でもある」という説明を聞くことがありますが、電子が波であるという性質が、一つ一つのナノ粒子に際だった量子力学的個性を与えています。本講演では「光の力(光圧)」を使って特定の個性を持った粒子をより分け、上記のような未来技術に結びつけようとする挑戦についてお話します。
1990年、大阪大学基礎工学研究科物理系専攻にて学位取得。三菱電機(株)研究員、大阪大学基礎工学研究科 助教授、大阪府立大学工学研究科 教授、大阪大学基礎工学研究科 教授を経て、2025年より現職。光と微小物質が相互に影響を与えあうことにより現れる新しい現象を開拓してきた。専門は光物性、ナノフォトニクス、光マニピュレーションなどの理論を基礎とした学際的研究。
閉会挨拶
16:25-16:30 秋元 郁子(日本物理学会大阪支部 幹事)

実行委員会

委員長
伏屋 雄紀(神戸大学)
委員
秋元 郁子(和歌山大学)、榮永 茉利(大阪大学)、及川 典子(大阪公立大学)、廣瀬 穣 (大阪大学)